外部委託先への責任追及
現在、システム開発は、ユーザーがシステム開発会社に外部委託をして行うことが一般です。
システム開発を発注したが、期限を過ぎてもリリースできない、一応リリースはしたものの想定したように機能しない、などのトラブルを良く耳にします。
ユーザー(発注者側)が、システム開発会社(受注者)に、期限を過ぎてもリリースできないことを問い詰めると、システム開発会社側からは、以下の反論が想定されます。
1.納期を延長する合意がある
2.納期に間に合わないのはユーザーがやるべきことをやっていないからだ
これが訴訟になれば、1.は延長合意の事実認定の問題となります。一方、2.は訴訟になった場合は、その審理は複雑です。
①そもそも契約上、ユーザーがやるべきことは何か
②それをユーザーがやったのか
③仮にユーザーがやるべきことを十分にはやっていないとしても、その原因はシステム開発会社側にあるのではないか
が争点になります。③については、プロジェクトマネジメント義務がシステム開発会社にあるからです。
プロジェクトマネジメント義務とは「開発業者が,常に進捗状況を管理し,開発作業を阻害する要因の発見に努め,これに適切に対処し,かつ,注文者のシステム開発へのかかわりについても,適切に管理し,システム開発について専門的知識を有しない注文者によって開発作業を阻害する行為がされることのないよう注文者に働きかける義務」をいいます(東京池判平成16年3月10日)
これに対して、ユーザー側は「システムの開発過程において,資料等の提供その他システム開発のために必要な協力を開発業者から求められた場合,これに応じて必要な協力を行うべき義務(協力義務)」を負っています。③が争点となった場合、納期にリリースできないのは、システム開発会社のプロジェクトマネジメント義務違反が原因なのか、ユーザー側の協力義務違反が原因なのかが争点となります。
この事実認定は、ユーザーのシステム開発会社選定プロセスから開発がとん挫するまでの、ユーザーとシステム開発会社間のやりとりを総合的にみて判断することとなります。訴訟ではその証拠資料は膨大になるのが一般的です。膨大な開発過程の資料のうち、どこに有利な文書があるかは、システム開発の経験がないと見つけにくいのも事実です。
システム開発における外部委託先との紛争(外部委託先からみればユーザーとの紛争)は、システム開発経験のある弁護士に依頼することをお勧めします。
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弁護士紹介

池田 聡Satoshi Ikeda / 東京弁護士会所属
銀行で支店長として勤務していた経験を活かし、問題解決のために
最適な解決策をご提案いたします。
金融、相続、不動産、ITシステム、企業法務に関するご相談なら、お金と事業を知り尽くした当事務所へお任せください。
- 経歴
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日本興業銀行・みずほ銀行に通算約24年勤務。
営業店9年、IT部門8年、業務企画部門7年。 最後の3年間は支店長を務める。
都内中堅法律事務所を経て、2014年 KOWA法律事務所を開設。
- 著作
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システム開発 受託契約の教科書
著者:池田 聡 -

元銀行支店長弁護士が教える 融資業務の法律知識
著者:池田 聡
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- 執筆
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週刊東洋経済 2017年9月2日号 民法改正で激変①ITサービス
週刊東洋経済 2020年4月4日号 変わる民法&労働法 3売買・請負 5法定利率
週刊東洋経済 2021年3月6日号 働き方と仕事の法律 売買・請負
月刊銀行実務(銀行研修社) 執筆多数
Office Overview
事務所概要
| 名称 | KOWA法律事務所 |
|---|---|
| 資格者氏名 | 池田 聡(いけだ さとし) |
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